1.研究室訪問
先生にメールを送って、打ち合わせの返答がきたらいよいよ研究室訪問です。お互いにとって有意義な打合せにするために、
- 自分のやりたい研究
- なぜこの研究室に入りたいのか
- 研究室に入った後どう貢献できるのか
など、研究室を訪問した目的とこれからの事がわかりやすくまとまった資料を準備しておくと良いと思います。私は、日頃のビジネスでのお客様への提案作業をする時と同様、プレゼンの上で案件化するのだという意気込みで研究室訪問に望みました。
それだけ本気だしても受け入れてくれそうであれば、それは、誠意が伝わり相性が良かったということですし、あまり良い感触を得られなかったら相性が良くなかったということで、次行きたい研究室を探せば良いだけのことです。
幸いなことに私は一発目で、相性の良さそうな、受け入れていただけそうな教授に出会えたのでその研究室を入ることを目的に動くことにしました。ただ受け入れてくれる条件があり、「それは試験に受かったら」ということでした。
今考えると笑えるくらい甘い考えですが、社会人だから試験免除みたいな扱いなどあるのかな?と考えていましたが、先生が所属する東京大学情報理工学系研究科では、社会人でも試験を受けて、その結果次第で最終的な受け入れ可否が決定するということでした。
幸いなことに(?)、私は大学院で理学修士を取っていたので博士からでの受け入れを許可していただきました。話が前後しますが、修士は専門に加えて数学の試験があります。仕事との勉強時間確保の兼ね合いから、修士だと受からなかったかもしれません。
2.試験期間と必要事項の確認
募集要項
志望の研究室が決まり、入学試験を受けなければいけないと決まったら次にやることは試験要項の確認です。
- いつ試験があるか?
- 試験の内容はどんなものか?
を調べましょう。私は研究室訪問したのが6月くらいでした。そして通常の大学院の試験はだいたい8月に行われます。明らかに時間が無いと思われたので、1月にある冬入試にターゲットを設定しました。
また、試験は
- 専門試験
- TOEFL
- 研究計画と面接
の三つをこなせば良いという事がわかったので、その対策準備に入りました。
過去問の入手
過去問は東大の情報理工学系研究科だと、上記のサイトで配布されています。もし配布されていない場合は、受ける大学の事務室にヒアリングしましょう。試験がある大学院はほとんどの場合、なんらかの形で配布していると思います。
過去問は非常に重要です。なぜなら
試験対策は過去問をマイルストーンに
しながらすすめる
ものだからです。当たり前の話ですが、過去問が解けるレベルまでに到達すれば試験には受かりますし、解けないレベルであれば受からないわけです。試験対策の中の大きな目的の一つです。
過去問の見方、分析の仕方はまた別の記事で詳細に説明しますが、過去問は試験対策の一番重要なパートなので、何かしらの形で必ず入手してください。
3.体験談の入手
大抵の試験は情報戦の側面があります。試験の内容を事前に予測しやすい情報を集められれば、その分有利に働きます。そのために体験記を集めて、その人達がどのように試験対策したのか、どう勉強したのかを参考にして、自分に使えそうであればどんどん情報収集して、採用していきましょう。私は以下のブログを参考にさせていただきました。
■Masuraoの情報系学生日記
修士課程の方で、参考書や試験対策が参考になりました。
http://d.hatena.ne.jp/Masurao/20120315/1331830130
■東京大学大学院 院試対策と参考書纏め
試験対策用の参考書が紹介されています。大学院の試験では研究科所属の学部生のレベルに追いつくことが重要なので、内部生が使っている参考書がわかればかなり有利に働きます。このブログはその点で非常にありがたいページでした。
http://blog.livedoor.jp/souzouzyouhou2/archives/1007400273.html
■東大院試@電気系いんふぉ
ここも非常に参考になったページです。上記のブログの情報とあわせて、購入する参考書を決めていきました。特に、過去問の傾向についても説明してくださっており、上記のページと並んで参考にしたページです。
http://eeisinfo.seesaa.net/article/426464971.html
■東大大学院院試情報Blog-NNR
こちらも大学院入試に関する情報が多岐にわたって掲載されており参考にしました。
参考書のページの他にもアーカイブがあるので色々読むと参考になると思います。
http://blog.livedoor.jp/nnrblog/archives/1642879.html
■東大院試ラボ
こちらはいろんな大学院の情報がのっており、その一部として東大の大学院ものっています。
http://ut-inshi.info/archives/200
■2011年度入学東大院電気系各専攻Wiki
一番参考になったページかもしれないです。先程も書いたとおり、大学院の試験はまずは内部生のレベルに追いつく事が一番重要です。 このページは大学内部のシケプリやノートなどが公開されており、教科書を購入するだけではわからない、
- この大学の教授は教える際にどのポイントに重きをおいているのか
- そのポイントに従って過去問ではどんな問題が出ているのか
- どれくらいのレベルまでに到達すればよいか
の資料がアップロードされており、非常にありがたいページでした。
http://eeic09.dip.jp/index.php?FrontPage
■yu4uの日記
社会人として同じ大学院を受け、卒業された方のブログです。社会人の立場でのポイントが書かれており、合格後も参考にさせて頂いております。
https://yu4u.hatenadiary.org/entry/20160922/1474526568
上記のページを読めば、だいたいどんな勉強をすれば良いか、そしてどんな参考書を買えば良いかがわかると思いますので、ぜひ参考にしてください。ただ、情報が若干古いものもありますのでそこはご注意ください。
ここで色々述べてきましたが、試験対策で一番いいのは研究室訪問の際に先生にお願いをしてみて、もし紹介してもらえるようであれば紹介してもらうことでしょう。学生の研究の時間を奪うことになるので、あまり良い顔をされないかもしれませんが・・・
学生が一番直近の試験の情報や対策方法を知っているので、もし教授に伺ってみてご好意に甘えられるのであれば、学生の方を紹介してもらいましょう。ただし、学生も授業や研究に非常に忙しい人が多いので、迷惑にならないよう節度をもってお願いしてみてください。
まとめ
・研究室訪問をしよう!
・志望研究室が決まったら、試験準備
-募集要項を読んで、試験の時期と必要要件を確認する
-過去問を入手する(一番大事)
・同じ体験をしている人の体験談を多く集める。
可能だったら、研究室の学生にもヒアリングしてみよう。
つづきます。
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